【独学合格者ノート】行政書士試験受験者のための行政法 国家賠償法

資格・勉強

今回は国家賠償法です。

国家賠償法は重要判例を覚えていけば点数が取れます。

国家賠償法1条

公務員の違法行為に基づく国の賠償責任。

要件(1条1項)…国又は公共団体の公権力の行使に当たる公務員が、その職務を行うについて故意又は過失によって違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責めに任ずる。

重要判例

・どの公務員がどのような違法行為をしたか特定できなくても国賠法が適用される

・非番の巡査でも客観的に職務執行の外形があれば国賠法が適用される

国会議員の立法行為が「憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらず、国会があえて当該立法を行うというごとき容易に想定しがたいような例外的な場合ならば」違法の評価を受ける

・国会議員の立法行為又は立法不作為が、憲法上保障されている権利を違法に侵害することが明白な場合や、所要の立法措置を報ることが必要不可欠であり、それが明白であるにもかかわらず、国会が正当な理由なく長期にわたってこれを怠る場合、違法の評価を受ける

行政指導は法的拘束力を有しないが、国賠法上の公権力の行使に当たる

裁判官が違法又は不法な目的をもって裁判をしたなど、その付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したと認められるような特別の事情がある場合、国家賠償法に基づく違法行為が成立する

・刑事事件において、無罪判決が確定した場合でも、検察官による公訴提起は直ちに違法とならない

・浜に打ち上げられた砲弾を警察官が人身事故を未然に防ぐ措置を取らなかったことは違法

・パトカーの追跡行為は職務目的を遂行する上で不必要であるか、不相当である場合、違法。

・所得税の更正処分について、処分の違法が確定していたとしても、税務署長が職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と更正処分をしたと認めうるような事情がある場合に限り、違法。

・国賠責任を負うのは国又は公共団体であり、加害公務員は国賠責任を負わない

・行政処分が違法であることを理由に国家賠償を請求する場合は、あらかじめ当該行政処分について取消しまたは無効確認の判決を得ている必要はない

国家賠償法2条

公の営造物の瑕疵に基づく国の賠償責任。

2条1項…道路、河川その他の公の営造物設置又は管理に瑕疵があったため他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責めに任ずる。

→民法と同じく無過失責任

重要判例

・公の営造物には不動産はもちろん、動産も含まれる。

・瑕疵とは営造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいい、過失を必要としない。→無過失責任

・防護柵を設置するとした場合、その費用の額が相当の多額で、予算措置に困却するとしても、それにより直ちに道路の管理の瑕疵によって生じた損害に対する賠償責任を免れられない

・夜間に通行車によって標識が倒された直後に事故が起きる等、道路を安全な状態にすることが不可能であれば瑕疵はなかったとする

・逆に87時間安全性が著しく欠如していた場合損害賠償責任を免れない

・営造物について、法律上の管理権や所有権、賃借権等を有していなくても事実上の管理をしていれば管理者に含まれる(私人により道路として利用されている公有地など)。

改修計画が定められた河川の未改修部分から水害が発生しても、格別不合理なものと認められないときは単に未改修であるとの一事をもって河川管理に瑕疵があるとすることはできない

改修済みの河川では、改修整備がされた段階において想定された洪水から当時の防災技術に照らして水害を防止するに足りる安全性を備えるべきである

・安全設備の不設置は直ちに瑕疵があるとは言えない。

・営造物の瑕疵による危険性が利用者以外の第三者におよぶ場合、第三者も国賠訴訟できる。

・幼児がテニスコートの審判台によじ登る等、通常の用法に即しない異常な行動をした場合、管理者責任は免責される

・公有行政財産たる土地についての使用許可が撤回された場合は損失補償の対象とならない

・市の地下道設置のために危険物(ガソリンタンク)の移転を余儀なくされたことによる損失は、補償の対象とならない

 

 

他に損害の原因について責任のある者がいる場合、国又は公共団体はその者に対して求償できる

・消火活動にあたっていた消防隊員の過失により鎮火後に再び火事が発生した場合に、民法の失火責任法の適用がある。→重過失でなければ罪に問われない。

 

法律で規定されていなくても、憲法29条3項を根拠にして損失補償できる→憲法を参照

国家賠償法終わり。

次回、地方自治法等