測量士補試験を独学で合格する勉強法(令和2年試験のために追記あり)

資格・勉強

2021/8/3 コメントで間違いのご指摘を頂いたので修正いたしました。ありがとうございます。

この記事は意外と測量士補の試験を受ける方に見られているようで私もSNS・コメントや直接会った時に(!)お声をかけていただいてうれしいです。


こんにちは、斉藤カラスです!

最近ブログの更新に熱中しすぎて全然勉強がはかどってないので結構ヤバいです…
「絶対に資格を取るんだ」という気持ちがないと試験も受かりません。

令和元年試験を解いてみて「暗記すること」を更新しました。セミ・ダイナミック補正は初見でしたが過去問や問題集を解いていれば合格点には達していたと思います。

暗記するところは移動時間や空き時間で覚えつつ、やはり試験は過去問や問題集を解くことが大事ですね。

測量士補試験概要

試験は年1回(例年5月中~下旬の日曜日)実施され受験資格はなく、だれでも受けれます。
受験料2,850円。
午後1時30分から午後4時30分までの3時間です。
試験は筆記試験。択一式で出題数は計28問です。
1問25点で450点以上の得点で合格、問題数でいうと18/28問なので65%正解すれば合格することができます。

合格率は約40%ですが、年度によって振れ幅が大きく平成25年は21.2%なのに対し、平成29年度は 14,042人受験して6,639人合格。
合格率 47.3%となっています。

合格発表は7月第2週に本院、各地方測量部及び支所において合格者の受験番号及び氏名を公告するほか、全受験者に試験結果(合否)を通知する。
また、国土地理院のホームページに合格者の受験番号を掲載するとなっています。

試験に持参するものは受験票、時計、筆記用具、そして地形図読図問題に使用するので直定規を忘れないようにしましょう

測量士補の資格を有していると土地家屋調査士の午前中の試験が免除されるのでそれを目当てに受験する人もいます。
斉藤がそれですね!

問題作成方針

[1]測量法施行令第17条(測量士)、第18条(測量士補)の主旨を踏まえ、〔試験科目〕に示されている各科目について出題する。
[2]以下の内容、分野等に関する問題を出題する。
測量の原理・原則に関する問題
普及・定着し、公共測量等の実際の現場で活用されている測量技術に関する問題
新たな測量技術のうち、定着しつつあるものに関する問題
測量に関する法規及び測量技術者としての倫理に関する問題
地理空間情報の活用を推進する観点からの問題
[3]以下の内容、分野等に関する問題は出題しない。
陳腐化した技術及び使用頻度が少ない技術に関する問題
特定の機関等のみで行われている作業に関する問題
公共測量に従事する者として、その円滑な実施の観点から必要となる、測量技術、関連法令、公共測量の実務等に関する知識を問う。
新たな測量技術に関しては、測量士試験に出題されている範囲の中で、特に基礎的となる知識を問う。

試験科目

(1)測量に関する法規
(2)多角測量
(3)汎地球測位システム測量
(4)水準測量
(5)地形測量
(6)写真測量
(7)地図編集
(8)応用測量

試験の難易度

易しい~普通。
問題自体は簡単ですが計算問題があるので、高校1年生レベルの数学ができないと相対的に難易度が上がります
電卓が使えないので計算ミスの可能性もあり、ミスが多くなると落とすこともあり得るレベルとなっています。

独学で受かるための勉強方法

まずは参考書を読みます。
やさしく学ぶシリーズは分かりやすいですし例題もあるのでおすすめです。

【必見!】独学合格のために暗記すること(2019.07.13追記)

上記の参考書をもとに暗記すべきところを抜粋しました。
(令和元年試験を解いてみて追記しました。)

以下を暗記できていれば、あとは計算問題の勝負になるはずです。

〇測量法
・大体は国土地理院国土地理院の長の承諾や承認が必要。
・道路使用許可は管轄の警察署長、道路占用許可は道路管理者に許可を取る。

・公共測量は基本測量又は公共測量の測量成果に基づいて実施しなければならない。(それ以外の測量成果は不可)

・公共測量を実施する者は測量標に公共測量の測量標であることを表示しなければならないが、測量作業機関の名称を表示する必要はない。

〇計算問題
2πr=360°
r=1のとき、
2πラジアン=360° →つまり1°=π/180ラジアン

・標高+ジオイド高=楕円体高

回転楕円体のうち、地理学的経緯度の測定に関する国際的な決定に基づいたものを準拠楕円体という。
・基本測量及び公共測量は、位置を地理学的経緯度及び平均海面からの高さで表示する。場合によっては「平面直交座標(コメントで平面直角座標と指摘あり)」などで表されるが、GNSS測量機では地心直交座標などで表示できる
・地心直交座標はXYZ成分で表されるが、換算により楕円体高を求めることができる。

・位置は、地理学的経緯度及び平均海面からの高さ(標高)で表される。
・地球は北を上にして横回転してるから遠心力で横長。

・永久標識は点の記を作成する。

〇基準点測量の概要
・選点とは選点図及び平均図を作成する作業。
・TSは1視準で水平角、鉛直角、距離測定ができる。
1視準2読定を1セット
・点検計算において、閉合差を用いて観測値の良否を判定する。
・基準面上の距離計算は楕円体高を用いる。

〇機器の誤差
・正反測定で誤差を取り除けないのは鉛直誤差とメモリ誤差と環境誤差

・トータルステーションの距離測定誤差は周波数と気象要件に比例する。
気圧が高くなると距離が長くなり、気温が上がると短くなる

〇GNSS測量機を用いた測量
・GNSS測量は電波アによって位置を求めるシステム。

・GNSSはGPS、準天頂衛星システム、GLONASS、Galileoなどの総称。

・準天頂システムは『8』の字を描いて移動しており、アジア、オセアニア地域でも利用することができる。

・GNSSによるスタティック観測では4衛星以上必要。
・2周波の観測で誤差を補正できるのは電解層の影響であり、対流圏の影響は補正できない

・衛星測量システムで観測できるのは楕円体高。

〇平面直交座標系(コメントで平面直角座標と指摘あり)。平面直角座標とは日本国内を測量するために策定された平面直交座標系。(ウィキペデアより)
・日本全国を19に分割(ということは日本国内なのでコメントが正しい)
・縦がX、横がY。
原点の縮尺係数0.9999
・横軸に90kmで1.0000。
130kmで1.0001。

〇ユニバーサル横メルカトル(UTM)図法
・地球を経度6度ごとに60のゾーンに分割
・中央経度と赤道の交点が原点
原点の縮尺係数は0.9996
・東西に180km離れたところで1.0000
270kmで1.0004
・図の形は不等辺三角形(不等辺四角形と指摘あり)
・中縮尺地図に広く採用

〇方向角・方位角
真北方向角=方向角-方位角

・a/sina=b/sinb=2R
・a2=b2+c2-2bc(cosa)

〇セミ・ダイナミック補正

・プレート運動に伴う地殻変動のひずみを補正する。

・『測地成果2011』の測量成果が元期、新しく今回測量した成果が今期。

〇水準測量
・1級~2級水準測量はおおむね10日間ごとに点検調整を行う。
・コンペンセータの点検を行う。
・視準距離最大50m、読定単位0.1mmが1級水準測量の標準。
・標尺は往路と復路で出発点でたてる標尺を交換する。
・測定点(レベルの設置回数)は偶数。
・開始、終了時、固定点到着時に気温を1℃単位で測定。
標尺の下方20cm以下は読定しない
・新設点の観測は永久標識設置後二十四時間以上経過してから行う。
検測は片道観測

鉛直軸誤差は消去できない。三脚の二脚を視準線と平行にし、左右交互に設置することで誤差を小さくできる。
球差と視準軸誤差は視準距離を等しくすると消去できる

誤差d=(上手前-下手前)-(上奥-下奥)
調整量=1.1×誤差d 15m15m3mの時

標準補正量=(20℃の標尺定数+(T-20℃)×膨張係数)×高低差

〇地形測量
・現地測量は数値地形図データを作成するため
地図情報レベルは1000以下
・4級基準点、簡易水準点以上の精度
・地形測量で関係するのは細部測量。
・TSと電子平板を用いたものが一般的。
・得られたデータはベクター方式。
・編集済みデータの端点の接続はプログラムより得られる。

・TS点の設置は放射法や後方交会法を用いる。
・地形、地物などの測定には放射法や視距法や前方交会法を用いる。
・取得した数値データの編集に必要な資料は現地で作成する。
・現地調査以後に生じた変化は現地補測を行う。
・オフライン方式の場合、細部測量の補備測量等の現地調査が発生する。
・地形は図形編集装置によって等高線描画を行う。

・RTK法では、基線解析がリアルタイムで行える。
・放射法で1セット行う。
衛星は5つ以上
・細部測量で用いることができる。
1セット目を採用値とし、2セット目を点検値とする
・ネットワーク型RTK法によるTSの設置は間接観測法又は単点観測法。

〇写真測量
・D型対空標識は屋上にペンキで直に書く。
・標定点はブロックの四隅と中央の5点に配置。
・パスポイントは撮影コース方向の接続。
・タイポイントは隣接する撮影コースの接続。
・タイポイントは撮影コース方向に一直線に並ばないようにし、パスポイントと兼ねることができる。

〇デジタルステレオ図化機
・コンピュータ、ステレオ視装置、ディスプレイ、三次元マウス又はXYハンドル及びZ盤から構成。
・同時調整、数値地形モデルの作成、数値図化データ作成・確認、ステレオモデルの表示、スキャナによりデジタル変換されたアナログ写真の使用ができる。

・写真地図はデジタル空中写真を正射変換した地図。実体視できない。
・図上で距離を計算できる。
・作成には数値化モデルが必要。
・地理情報システム(GIS)で使用可能。

〇撮影高度とひずみ
撮影高度H、対象物の高さh、写真上での対象物のひずみ量dr、写真の中心から対象物の先端までの長さrとして
h/H=dr/r

・主戦基線長はオーバーラップしていない箇所の長さ。

〇空中写真判読
針葉樹:諧調が暗い、尖った樹冠
広葉樹:諧調が明るい、期間が丸い
田:あぜがある
畑:一面ごとの異なる諧調
牧草地:きめの細かい植生、色むらがない、柵がある

〇航空レーザ測量
・レーザ測距装置、GNSS/IMU装置、デジタルカメラなどを搭載した航空機を使用。
・フィルタリングで地表面だけの標高データとなる。
・内挿補間により格子状に均等配分されたDTMに変換する。
レーザパルスは雲の影響を受けやすい

〇車載写真レーザ測量
高架下やトンネルなど、衛星取得ができない箇所でもオドメトリにより走行状態を計測することにより、車載の位置情報を取得し、レーザ計測を行うことができる。

〇地図投影
地図の投影において、距離、角度、面積の3つを同時に正しく表すことはできない。

正距図法:特定の2点間の距離を正しく表す方法
正角図法:任意の2点間の線を正しい角度で表す方法
正積図法:面積を正しい比率で表す方法

一般図:多目的に使用
主題図:特定の内容で一般図を基図として使用。

〇地図の編集の優先順位
・基準点→自然骨格物→人口骨格物→建物→地形(等高線)→行政界→植生

基準点は転位しない。三角点は転位しない。水準点は転移することがある
・一条河川は、原則として転位しない。
・人口骨格物同士(道路と鉄道)は重要度が等しいので間を取り同程度転位する
・編集の元となる基図は新たに作成する編集図の縮尺より大きい(精度が高い)物を使用。

・クリアリングハウスは作成者がメタデータを登録し、利用者がインターネットで検索する。

・ベクターデータ:点と線
・ラスタデータ:画素
・ラスタ・ベクター変換もベクター・ラスタ変換もできる

〇航空レーザ測量で得た数値地形モデル(DTM)は地表面の高さを示しているので建物の高さのデータは無く、そこにあるビルの高さは分からない。(DTMからビルの高さを判断して津波避難ビルを選別することはできない)

〇路線測量の作業工程
作業計画→線形決定→(IPの設置)→中心線測量・仮BMの設置測量→縦断・横断・詳細・用地幅杭設置測量→メタデータ作成→点検→納品

・縦断面図の距離を表す横の縮尺は線形地形図の縮尺と同一
・縦断面図の縦の縮尺は横の縮尺の5~10倍。
・横断面図の縮尺は縦断面図の縦の縮尺と同一。
・杭打図を作成するのは用地幅杭設置測量。

〇曲線設置に関する公式
接線長TL=半径R×tan(交角I/2)
曲線長CL=πR I/180°
偏角=I/2R×180°/π

〇用地測量の作業過程
作業計画→資料調査→復元測量→境界確認→境界測量→境界点間測量→面積計算→データファイルの作成

〇座標法による面積計算
面積S=1/2[ΣXi(Yi +1-Yi-1)]

〇点高法による体積計算

体積V=S/n(h1+h2+h3+…)
S:n角形の水平面積
hn:各点の地盤高

〇河川測量
作業計画→距離標設置測量→定期縦断測量→定期横断測量→深浅測量→法線測量→海浜測量および汀線測量

〇距離標
・河心線の接線に直角方向の両岸の堤防法肩又は法面に設置。
・河口又は幹川の合流点を起点として200mごとに設置
・コンクリート又はプラスチック。

・河川は上流から下流を見て左が左岸

・水準基標は水位標から近い位置に設置する。
・定期横断測量は水際杭を境にして陸地部分は横断測量、水部は深浅測量
・深浅測量は流水部の横断面図のため。
・流量観測は湾曲部など流れの変化の大きいところは避ける。

・平均河床高=河床部の断面積÷河床部の河幅

問題演習を解く

問題演習はこちらがよさそうです。

回答の解説や途中計算も載っていてわかりやすいです。
前年度の試験問題がおまけでついていますのでそれを解いて実力を確かめましょう。

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解答および解説も載っているので分からなかったところは解説を確認して理解を深めてください。

まとめ

暗記する項目は比較的簡単で分かりやすく、行政書士試験のような重箱の隅をつつく様な、いやらしい問題もないのでざっくりとした知識でも正解にたどり着けると思います。
反面、計算問題は計算ミスをした時に導かれる回答が選択肢にあるなど、少しのミスで誤答に導くような問題になっており気合を入れないと合格に手が届かないかもしれません。
問題演習をしっかりして本番に臨みたいところです。

また、直定規を使用しないと解けない問題が出題されることもあるので直定規は忘れずに持参しましょう。

準備を怠らず、頑張って合格を目指しましょう!

平成30年度試験を受けてみた感想

H30年5月20日の試験を受けてきました。

東大駒場キャンパスで受けてきましたが、私立大学に比べて机が狭い気がしました…
前の人の背中の肉が私の机に乗っていてちょっと焦りましたが、何とか問題を解くことに集中できました(^^;)

さて、試験内容ですがツイッター等を見ていると例年よりも難しかったのかな?
試験会場を出た後に周りの方が「難しい」「見たことの無い言葉がでてきた」と話しているのが聞こえたのでちょっと難易度が高かったのかもしれません。

斉藤は上記でおススメしている参考書と問題集のみの勉強で挑みましたが、確かに2問ほど見たことの無い選択肢の問題がありました。
しかし、そのほかは問題集を解いていれば似たような問題が載っていたので、計算間違いさえしなければとれたと思います。
28問あって2問分からなくても、他が取れれば受かりますのでこの問題集のチョイスは我ながら成功だったと言わざるを得ません!

試験時間については3時間あるので時間にはかなり余裕がありました。
問題を2回ずつ解くくらいの時間があるので、一瞬分からない問題も落ち着いてゆっくり解くことをアドバイスさせていただきます。
測量士補試験において時間はたっぷりあるので気にする必要がありません。
しっかりと落ち着いて計算し、つまらないミスをしないように心がけましょう。

あとは、斉藤がまとめている上記「【必見!】独学合格のために暗記すること(2018.05.21追記)」を試験直前までしっかり見て暗記すれば合格はすぐそこですね!

H30年度の測量士補試験に無事合格しました!(H30.7.11追記)

7月11日に無事合格通知が来ました!

【平成30年度】測量士補試験を受けてきました。

測量士補合格通知

嬉しいですね(^^*)

このブログを見た全員が同じように測量士補試験に合格することを心から願っています。